前回・次回
・これまでの贈呈先
ことしも、全国から多数のご応募ありがとうございました。選考委員による書類選考およびヒアリング選考を経て、贈呈先が決定いたしました。贈呈式は、第16回まちかどのフィランソロピスト賞 と合同で、2013年12月11日(水)学士会館(東京都千代田区)にて開催しました。
第4回青少年フィランソロピスト賞
◆ 青少年フィランソロピスト賞(第16回まちかどのフィランソロピスト賞 青少年部門)
《文部科学大臣賞》
立川市立立川第七中学校
(東京都立川市)
<贈呈理由>
 
賞状贈呈
文部科学省大臣官房審議官・永山賀久氏(左端)から
賞状を受けた立川市立立川第七中学校代表のみなさん
同校は今年で創立35年を迎える。2005年から日本ユニセフ協会への寄付のための募金活動を始めた。その総額が、今年(2013年)3月末で目標の1,000万円に達した。学校が荒れていた当時、ボランティア活動が鎮静化のきっかけになるのではという生徒会担当の先生の提案でスタートし、その後は生徒会が中心となり毎年の募金活動の企画・運営を行なっている。
 
駅前での街頭募金を基本とし、年末や春休みの土日に年5回程度実施し、1回の活動時間は約4時間。部活単位で年間150名程度(全校500名中)の生徒が参加し、東京や上野などのターミナル駅や地元の立川駅などで行っている。年間100万円の目標金額を定め、達成できなければ追加で活動を実施する。募金箱の作成、チラシ・ポスター企画・制作や貼り付けなども生徒たちで行い、生徒の感想や飢餓に苦しむ途上国の子どもたちの様子を掲載して、一人でも多くの人々に募金協力をしてもらおうと、毎年工夫を重ねている。
 
この募金活動は、不登校や非行に走っていた子どもたちの立ち直りのきっかけにもなっており、自ら考え挑戦し行動する学校風土を醸成している。リーダーシップ教育やシティズンシップ教育の得難い機会ともなっている同活動は、次世代を担う青少年の全人教育のモデルであり、『文部科学大臣賞』として称えたい。
《奨励賞》
佐藤 英里 (さとう ひらり)さん
(新潟県三条市)
<贈呈理由>
 
賞状贈呈
佐藤英里さんと
当協会髙橋陽子理事長
佐藤英里さんは、2001年新潟県三条市生まれの小学6年生。生まれつき全盲のシンガーソングライターで、5歳の時にピアノに触れて音楽に目覚めた。やがて、老人ホームや災害避難場所での慰問コンサートなど、演奏活動を行うようになった。その後、NPO法人日本バリアーフリー協会が主催する、障がい者の社会進出を目指す「ゴールドコンサート」など、国内外での音楽コンクールにも出場して数々の賞を受賞した。
 
寄付活動のきっかけは、予定していたコンサートが東日本大震災で中止となり、急きょ地元で小さな「チャリティーコンサート」を行ったこと。「被災地の子どもたちの支援に」という本人の意向に沿って寄付先を探し、「あしなが育英会」に収益金6万数千円を寄付した。
 
2012年7月、自身で作詞・作曲した初のCDシングル『みらい』を発表し、東日本大震災被災者の子どもたちを元気づけようと、「明るい未来に向かって進んでほしい」という願いを込めた。このCDは自主制作でありながら、発売後3か月で1,000枚も売れ、その売上金100万円(1,000円×1,000枚)はすべて「あしなが育英会」東日本大震災義捐金に寄付した。これからも活動を続け、売上金が100万円に達したところでまた寄付をする考えである。人のために役立ちたいという純粋な思いと行動力に敬意を表し、将来の夢の実現を応援したい。
 
この贈呈式から8年後、佐藤英里(ひらり)さんは、2021年8月24日に開催された東京パラリンピック開会式で、国歌君が代を斉唱されました。 20歳に成長されたその姿と澄み切った美しい歌声に、感動を新たにしました。【2021.8.25 追記】
《奨励賞》
山口県立華陵(かりょう)高等学校
(山口県下松市/くだまつし
<贈呈理由>
 
賞状贈呈
華陵高等学校代表のみなさんと
当協会髙橋陽子理事長(左端)
同校はことし(2013年)で創立26年を迎える。文武両道を目指し、野球・ハンドボール・アーチェリー等は全国大会の常連校でもある。創立以来、「国際的に雄飛する、創造性豊かな実践力を持った人間の育成」という教育方針を掲げ、日本赤十字社の青少年赤十字(JRC)に加盟しており、生徒は入学と同時にJRC委員会の一員となって、地域社会のボランティア活動に参加することになっている。
 
1999年に、学校として、NGO「チボリ国際里親の会(JORPA)」に入会し、フィリピン・ミンダナオ島の少数民族チボリ族の子ども一人の里親となり、毎月2,000円の教育支援を14年間続けてきた。「高校生にとって2,000円は大きいけれど、学校全体で取り組めばできるのでは」という生徒からの提案で始まった活動だが、学校単位で里親を務めているのは全国でも同校だけである。月1回「チボリの日」と名付けた募金の日には、各教室や職員室での募金から、集計・振込みまですべて生徒自身で行っている。
 
生徒たちの発意を学校が受け止め、その活動を教師が支えるという自主性を重んじながら社会力・人間力を育てていく教育姿勢と、生徒のひたむきな努力に賛辞を送りたい。
◆ 贈呈式 (詳しくは、第16回まちかどのフィランソロピスト賞 をご覧ください。)
日時:
2013年12月11日(水)15:00~19:00(開場14:30)
会場:
学士会館 210号室
<所在地> 東京都千代田区神田錦町3-28
<最寄駅> 都営地下鉄三田線、新宿線、営団地下鉄半蔵門線「神保町駅」A9出口徒歩1分
プログラム:
15:00~17:00 贈呈式
 ・来賓ごあいさつ
 ・賞状贈呈
 ・受賞者スピーチ、青少年フィランソロピー活動発表
17:30~19:00 懇親会
《奨励賞》を受賞された佐藤英里さんによるピアノの弾き語り
  
 
第4回 青少年フィランソロピスト賞 実施要項
趣旨
次世代を担う青少年の寄付・募金活動を応援する
社会のために募金活動やボランティア活動に真剣に取り組んでいる青少年も決して少なくありません。こうした活動を広く世に知らせ、全国の学校や青少年グループがお互いに情報交換できる環境を整えることで、次世代を担う若者の豊かな心の育成と、社会参加の輪が広がることをめざします。
優良事例は、表彰式・活動発表会を通じてご紹介します。
対象
《対象者》
 社会のために寄付・募金活動をした高校生までの個人またはグループ(学校・学級・部活動単位も可)
 
《対象期間》
 ・2003年(平成15年)1月1日から現在まで
ご応募
《ご応募方法》
 ・当協会所定の推薦書用紙にご記入の上、下記事務局へご送付ください。
 ・自薦でも他薦でもご応募いただけます。
 
《ご応募締切》
 ・2013年7月12日(金)消印有効
選考
《選考方法》
 ・書類審査および訪問審査(ヒアリング)
 
《選考基準》
 ・次のいずれかを満たすもので、寄付額を競うものではありません。
  (1)フィランソロピー(人類愛)にふさわしい寄付であるもの。
  (2)社会のために大変役立っているもの。
  (3)寄付にあたって、人々を感動させるようなエピソードをもつもの。
 
《選考委員》
 
中島 健三
大阪ガス株式会社
 
中村 文代
プルデンシャル生命保険株式会社
 
野田 清信
富士電機株式会社
 
畠山 礼光
株式会社リコー
 
松本 明
大和ハウス工業株式会社 (50音順・敬称略)
表彰
《文部科学大臣賞》
《奨励賞》
 ・いずれも賞状のみで賞金はありません。
 
《贈呈式》
 ・表彰式および活動発表会を、第16回まちかどのフィランソロピスト賞 贈呈式と合同で
  2013年12月に東京で開催します。
事務局
《ご応募書類お送り先・お問い合わせ先》
  公益社団法人日本フィランソロピー協会
  『青少年フィランソロピスト賞』事務局
  担当:石榑康利 (いしぐれ やすとし)、杉本美奈子(すぎもと みなこ)
 
  〒100-0004 東京都千代田区大手町2-2-1 新大手町ビル244
  TEL: 03-5205-7580--FAX: 03-5205-7585
前回・次回
 
公益社団法人 日本フィランソロピー協会
〒100-0004 東京都千代田区大手町2-2-1 新大手町ビル244
TEL: 03-5252-7580--FAX: 03-5252-7585--Email--Access
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